概要
Zoomの音声用スマートネームタグ(旧:スマートスピーカータグ)を使用することで、Zoom会議室で発言者を特定して強調表示できます。このネームタグは、字幕、文字起こし、ミーティング概要などのミーティング関連機能で発言者の情報を提供するために役立ちます。この機能により、ミーティングがより生産的で包括的になり、参加者が部屋にいる人を簡単に把握できるようになります。音声用スマートネームタグは自動または手動で作成可能で、Zoom会議室のコントローラーを介して会議中に編集できます。
目次
- 前提条件
- システム要件
- 制限事項
- スマートスピーカータグのデータの扱い
- スマートスピーカータグの有効化
- ミーティング中の文字起こしの有効化
- 手動スマートスピーカータグの使い方
- 自動スマートスピーカータグの使い方
- スマートスピーカータグとスマートネームタグの連携
前提条件
- 管理者やZoom Roomsへのアクセス権を持つ権限による機能の有効化
- Zoom Rooms:
- Windows バージョン6.3.0以上
- Mac バージョン6.3.0以上
- アプライアンス バージョン6.3.0以上(※後述の機器のみ対応)
- Zoom Roomsコントローラー バージョン6.3.0以上
- 音声用自動スマートスピーカータグには、ミーティング招待にZoom Roomsと声紋登録済みユーザーを含めること
- Zoom Workplaceのデスクトップまたはモバイルクライアントバージョン6.1.10以上(スマートスピーカータグの表示に必要)
注:音声用スマートネームタグをアプライアンスで使用する場合は、Zoomのノイズ抑制機能と音声コマンドを無効化することを推奨します。
システム要件
タイプ | 必須スペック |
---|---|
Windows | Intel Core: i3(物理コア数が6以上) Intel Core: i5(物理コア数が4以上) |
Mac |
M1以上 |
iPad | A12 Bionic |
アプライアンス |
Neat Bar Pro, Neat Bar (Gen 2), Board 50, Board Pro |
$$$
制限事項
- 音声用スマートスピーカータグは、CRC接続やサードパーティのミーティングに参加しているZoom Roomsでは使用できません。
- 自動音声用スマートネームタグは、Zoom Rooms内の最大16名の参加者に適用できます。
- 自動音声用スマートネームタグは、ウェビナーや100名以上の参加者が招待されたミーティングでは使用できません。
- 自動音声用スマートネームタグを利用するには、以下の条件が必要です。
- 声紋登録済みユーザーがミーティングの開始前に招待に含まれていること。
- Zoom Roomsもミーティング開始前に招待に含まれていること、または招待に含まれている声紋登録済みユーザーがZoom Workplaceデスクトップ/モバイルアプリを使ってZoom Roomsとペアリングしていること。
音声用スマートネームタグのデータ処理方法
自動音声用スマートネームタグが有効になり、ユーザーがZoomアカウントを通じてこの機能の利用に同意・登録すると、Zoom Roomsはミーティング中に参加者の音声を登録ユーザーのリファレンス音声データと比較し、話者を識別します。この音声データの処理は、Zoom Roomsの機器内でローカルにのみ行われます。ミーティング終了時には、Zoom Roomsの機器から参加者の音声データやリファレンス音声データがすべて削除されます。
声紋登録ユーザーの参照音声データは、Zoomのデータ保存ポリシーに従ってZoomクラウドに保存されます。デフォルトでは、ユーザーのZoomアカウントと同じクラスタに保存されますが、管理者は[アカウント設定]内の[データ&ストレージ]オプションで保存先を指定できます。
詳細については、プライバシーに関する声明をご確認ください。
スマートスピーカータグの有効化
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [ルーム管理]>[Zoom Rooms]>[アカウント設定]をクリックします。
※特定のZoom Roomsのみの設定を実施する場合はZoom Rooms名をクリックし[ミーティング]タブ内で設定します。
- [ミーティング]タブ内の[Smart name tags]横のトグルをクリックします。
- ポップアップが表示されたら[有効にする]をクリックします。
- [Automatic smart name tags for voice]のチェックボックスを有効にし[保存]をクリックします。この設定を有効にすると声紋登録済みユーザーの声とZoom Roomsのマイクで拾った音声を自動的に比較し話者を識別およびスピーカータグをつけます。
- (オプション)
- Enable for external users:Zoom Roomsが自動スマートスピーカータグに登録した組織外の話者を自動的に識別できるようにします。
- Turn on by default when a Zoom Room joins a Zoom meeting:Zoom RoomがZoomミーティングに参加するとき、この機能はデフォルトでオンになります。
ミーティング中の文字起こしの有効化
ミーティングでスマートスピーカータグを編集するには、ミーティングの文字起こしにアクセスできる必要があります。スマートスピーカータグを使用する場合、Zoomではこの機能を有効にすることを推奨しています。
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [アカウント管理]>[アカウント設定]をクリックします。
- [ミーティング]タブの[手動字幕]と[自動字幕]のトグルをオンにします。
- [完全な文字起こし]を有効にします。
手動スマートスピーカータグの使い方
- Zoom Roomsコントローラでミーティングを開始または参加します。
- スマートスピーカータグがデフォルトで有効でない場合は、[参加者>[その他]>[このルームのスマートスピーカータグを有効にする]をタップします。
※Zoom Webポータルの設定で[Enable smart speaker tags by default when a Zoom Room joins a Zoom meeting]が有効の場合は自動的に有効になっています。
- [その他]>[字幕]をタップし字幕を有効にし、[全文の文字起こしを表示]をタップします。
※[TVに文字起こしパネルを表示]を有効にするとZoom Roomsの画面上にも文字起こしが表示されます。
- しばらく話すと[スマートスピーカータグを編集]というボタンが表示されます。
- [スマートスピーカータグを編集]をタップし、ユーザー検索し選択します。[保存]をタップしスピーカータグを割り当てます。
- (オプション)[スマートスピーカータグを削除する]を選択します。
自動スマートスピーカータグの使い方
この機能を有効にすると、Zoomは声紋登録ユーザーの音声データとZoom Roomsのマイクで拾った音声を分析し、ミーティング中にZoom Rooms内の登録ユーザーを識別します。
※以下の赤枠は自動で音声認識しユーザーへの紐づけが自動で行われた様子です。名前の後ろに「(潘テスト用Rooms)」と表示され、物理会議室でZoom Roomsから参加していることが分かります。
この機能を利用するためには、各ユーザーが個別にZoom Webポータルから登録し、スマートスピーカータグの自動機能に同意する必要があります。管理者はZoom Roomsの設定からいつでもこの機能を無効にでき、ユーザーも自身のプロフィールからこの機能を無効化したり、登録した音声データを削除したりできます。
注:スマートスピーカータグの自動機能を利用するには、Zoom Roomsがミーティングの招待に含まれている必要があります。また、声紋登録ユーザーもミーティング開始前に招待に含まれているか、Zoom Workplaceのデスクトップまたはモバイルアプリを使用してZoom Roomsにペアリングされている必要があります。
管理者によるユーザーの声紋登録許可
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [アカウント設定]>[一般]タブをクリックし、[Allow users to enroll in Zoom Rooms automatic smart name tags]を有効にします。この設定の説明は以下の通りです。
ユーザーは、自分のプロフィールから自動スマート名前タグ機能に登録することを選択できます。登録すると、選択した参照用画像がミーティング中のZoom Room内の人物のビデオと比較され、アップロードした音声録音がミーティング中のZoom Room内の発言者の音声と照合するための参照として使用されます。
- [Allow users to enroll in automatic smart name tags for voice]のチェックボックスを有効にします。
- (オプション)
-
アカウント内のユーザーに登録メールを送信することを Zoom に許可する
このオプションを選択すると、未登録の参加者がミーティング中に手動のスマート名前タグを自分の名前と関連付けた場合に、Zoomが自動スマート名前タグへの登録を促すメールを送信します。 -
Allow external Zoom Rooms to identify users
声紋登録済みユーザーが自動スマート名前タグを使用する外部組織のZoom Roomsで自分の参照音声データを利用できるようになります。
-
アカウント内のユーザーに登録メールを送信することを Zoom に許可する
各ユーザーによる声紋の登録手順
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [プロフィール]をクリックします。
- [自動スマートスピーカータグ]の横にある[登録]をクリックします。
- 画面の指示に従って登録手続きを完了します。
注:もし、アカウント設定でスマートネームタグで[Allow users to enroll in automatic smart name tags for video]が有効になっている場合、音声入力の前に顔の登録を実施します。顔の登録完了後、音声の登録となります。
- (オプション)
- 外部の Zoom Rooms でのあなたの識別を許可する:これにより、組織外のZoom Roomsでも自動スマートスピーカータグを使ってあなたを識別できるようになります(このオプションは、自身が所属するZoomアカウントの管理者および外部のZoom Roomsの管理者によって有効化されている必要があります)。
- スマート スピーカー タグが自分のアカウントに割り当てられたときに通知する:この設定を有効にすると、ミーティング後にホストがクラウド録画の文字起こしでスマートスピーカータグをユーザーに割り当てた際、メール通知を受け取ります。
ミーティングでの自動スマートスピーカータグの使い方
- Zoom Roomsコントローラでミーティングを開始または参加します。
- スマートスピーカータグがデフォルトで有効でない場合は、[参加者>[その他]>[このルームのスマートスピーカータグを有効にする]をタップします。
※Zoom Webポータルの設定で[Enable smart speaker tags by default when a Zoom Room joins a Zoom meeting]が有効の場合は自動的に有効になっています。また、Zoom Roomsコントローラ上に以下赤枠のアイコンが表示されている場合、有効になっています。
- デフォルトでは、Zoom Roomsの参加者には手動のスマートスピーカータグ(例:Speaker 1)が表示されます。
- 管理者が自動スマートスピーカータグを有効にしている場合、Zoom Roomsにいる登録済みの参加者には、自動的にスピーカータグが表示されます。
- (オプション) スマートスピーカータグを編集するには、[その他]>[字幕]をタップし、[全文の文字起こしを表示]を有効にします。そして[スマートスピーカータグを編集]をタップし、編集するユーザーを選択してスピーカータグに割り当てます。
スマートネームタグが有効な場合は、[次へ(スマートネームタグへのリンク)]をタップし、ユーザーを選択してスマートスピーカータグとスマートネームタグをリンクし[保存]をタップして完了します。
スマートスピーカータグとスマートネームタグの連携
スマートスピーカータグとスマートネームタグの両方が有効な場合、ルーム内の発言者のネームタグをハイライト表示できます。
こちらの記事は、「Using Smart Speaker Tags in Zoom Rooms」を基に作成しました。
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