Zoomは、スムーズで安全なビデオコミュニケーションを提供し、人々がより多くのことを達成できるよう、支援に努めています。
Microsoftが発表したExchange OnlineにおけるRBACアプリケーションの廃止(2025年2月予定)に伴い、Zoomをご利用のお客様は、[Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]にて設定しているO365(Exchange Online)との既存のカレンダー連携を、[Graph API + アプリケーションの権限]に移行する必要があります。
上記の変更は以下サービスにて利用されるカレンダー連携に影響する可能性があります:
- Zoom Rooms
- Zoom ワークスペース予約
- Zoom Enhanced API Connectorで管理されているCisco/Polycomルーム
Exchange 2010以降のオンプレミスのカレンダー連携は、今回のMicrosoftの発表の影響を受けません。 [Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]設定を使用していないO365とのカレンダー連携も、Microsoftの発表の影響を受けません。
しかし、O365とのカレンダー連携が[Exchange Web Services(EWS) + 完全アクセス権を持つ代理人]の設定を使用するように構成されている場合、Microsoftが2026年10月に予定しているExchange Web Servicesの完全廃止に先駆けて、[Graph API + アプリケーションの権限]設定への移行がZoom社より推奨されています。
この記事は以下の内容を含んでいます。
- 背景
- 既存のカレンダー連携が影響を受けるか確認する
- [Graph API + アプリケーションの権限]設定への移行方法
- 移行手順を決定する
- [Graph API + アプリケーションの権限]設定への直接移行を行う
- 影響を受けるカレンダー連携が複数ある場合の移行手順
- トラブルシューティング
背景
Zoomは、Zoom Rooms、ワークスペース予約、およびZoom Enhanced API Connectorによって管理されるCisco/Polycom Roomsのカレンダー連携を提供しています。
多くのZoomユーザーは、会議室やワークスペース・デスクなどでミーティングやワークスペースの予約を簡単にスケジュールできるように、これらのサービスの1つもしくは複数でカレンダー連携を設定しています。
特に、多くのお客様は初期設定のしやすさや新しいカレンダーリソースを追加する際の追加設定を最小限にできることから、Microsoft O365(通称「Exchange Online」)とZoom間でのカレンダー連携を[Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]を使用し設定していました。
2024年2月、MicrosoftはExchange OnlineにおけるRBACアプリケーションの廃止を発表しました。 れにより、上記の通り、[Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]設定を使用しているO365(Exchange Online)とZoomカレンダーの連携に影響し、この設定にて連携しているカレンダーリソースは、2025年2月に予定している上記サービスの廃止が行われた時点で利用できなくなります。
2024年3月以降、Zoomは[Graph API + アプリケーションの権限]の設定を使用したカレンダー連携を代替案として提供しており、従来と同等の機能を利用することができます。
Zoomは、[Graph API + アプリケーションの権限]設定を使用したカレンダー連携への移行を推奨しています。
多くのお客様にとって、移行はシンプルで簡単なものです。
[Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]と同様に、[Graph API + アプリケーションの権限]設定を使用したカレンダー連携は初期設定が簡単で、新しいカレンダーリソースを追加する際の追加設定がほとんど不要である場合が多いのが特徴です。
既存のカレンダー連携が影響を受けるか確認する
お客様は、O365とのカレンダー連携で[Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]を使用しているかどうかを、以下の手順で確認することができます。
Zoom Roomsとワークスペース予約はカレンダーの連携を共有しています。Zoom Roomsとワークスペース予約の両方を個別に確認する必要はありません。
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [ルーム管理]を選択し、[カレンダー連携]を選択します。
注: ワークスペース予約のみを利用している場合は、[ワークスペース管理]、[カレンダー連携]の順に選択します。 - [External Calendar Service]の表で、次のいずれかのタイプの各カレンダーサービスをメモします:
- Office 365
- Office 365 global services
- Office 365 operated by 21Vianet
- Office 365 Government Community Cloud (GCC) High
- 上記のいずれかのタイプのカレンダーサービスについて、各サービスの[カレンダーリソース]列の値、特に割り当て済のリソースの数を記録します。
上記の場合、[4合計,1割り当て済]となります。注意すべきは割り当て済のリソース数で、この例では既に1つ割り当てられています。 - 右端にある[再認可]ボタンを選択します。
注: この時点では、[認可]を完了しないでください。 - 表示されるカレンダーサービスの編集ページで、まずExchange Web Services(EWS)が選択されていることを確認します。選択されている場合は次の項目に進みます。Graph APIが選択されている場合、このカレンダーサービスは影響を受けませんので、手順8に進んでください。
- 次に、[アカウント権限タイプ]で、[アプリレベルの借用]または[完全アクセス権を持つ代理人]のどちらが選択されているかを確認します。[アプリレベルの借用]が選択されている場合、カレンダーサービスは影響を受けるため、移行を行う必要があります。[完全アクセス権を持つ代理人]が選択されている場合、現時点では変更の必要はありません。
- [キャンセル]を選択して、カレンダー連携の一覧に戻ります。
- 各カレンダーサービスについて、手順4~8を繰り返します。
注: Zoom Roomsとワークスペース予約は、カレンダー連携を共有しています。そのため[ルーム管理]→[カレンダー連携]と選択してカレンダーサービスを確認した場合は、[ワークスペース管理] →[カレンダー連携]と選択して、そちらでもカレンダーサービスを確認する必要はありません。
注: Enhanced API Connectorで管理されているCisco/Polycomルームのカレンダーサービスは、別途設定されているため、そちらの確認に進んでください。こちらについてもZoom Rooms,ワークスペース予約にて利用されているカレンダー連携と同様の手順で確認可能です。Cisco/Polycomルームで利用されているカレンダー連携については、以下の手順で確認可能です。
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [ルーム管理]を選択し、[Cisco/Polycomルーム]を選択します。
注: この項目が利用できない場合は利用可能なCisco/Polycomルームがございませんので、移行の手順を省略してください - ページ上部の[Calendar Integration]を選択します。
[Microsoft Graph API + アプリケーションの権限]設定への移行方法
移行の前提条件
- [Graph API + アプリケーションの権限]設定を利用してO365とのカレンダー連携を設定するには、Zoomアカウントに、O365アカウントで検証済みのカスタムドメインと一致する関連ドメインが少なくとも1つ必要です。
- [Graph API + アプリケーションの権限]設定を使用したO365とのカレンダー連携設定時の承認ステップにおいては、グローバル管理者またはクラウドアプリケーション管理者の組み込みロールを持つMicrosoft O365管理者がサインインし、ZoomのMicrosoft Entra(Azure AD)Enterpriseアプリケーションから要求された権限を許可する必要があります。
注: 連携には専用のサービスアカウントは必要ありません。
Zoomでは、承認ステップの実行に際し、専用のサービスアカウントを新規作成したり、既存のサービスアカウントにも認証ステップの実行に必要な組み込みロールを割り当てたりすることは推奨していません。
代わりに、すでに必要な組み込みロールを持つ管理者が、このステップを実行することを推奨します。
関連ドメインと検証済みカスタムドメインの準備
上述したように、[Graph API + アプリケーションの権限]設定を使用してO365とのカレンダー連携を設定するには、Zoomアカウントに、O365アカウントで検証済みのカスタムドメインと一致する関連ドメインが少なくとも1つ必要です。
最初に、O365アカウントでカスタムドメインを確認します。
- O365 管理者がO365アカウントのドメインを表示するには、少なくともドメイン名管理者の特権ロールが必要です。グローバル管理者などの他のO365組み込みロールにも、必要な権限が含まれています。 O365 の管理者に連絡して、以下の手順を完了してください。
- Microsoft Entra管理センターにアクセスします。
- ドメインを表示できるO365管理者としてログインします。
- [ID]>[設定]>[ドメイン名]を開きます。
注: [設定]メニューはデフォルトでは非表示になっている場合があります。 - 表示されているドメインのうち、ステータスが[確認済み]になっているものを確認してください。
これらのドメインのうち少なくとも1つは、Zoomアカウント側の関連ドメインと一致している必要があります。
次に、Zoomアカウントの関連ドメインを確認します:
- 管理者権限で、Zoom Webポータルにサインインします。
- [アカウント管理]、[アカウントプロフィール]の順に選択します。
- [関連ドメイン]が表示されるまでスクロールします。
- ステータスが[認証済み]となっているドメインを確認します。
ドメインが表示されていない場合は、検証済みの関連ドメインがありません。
上記で確認した内容を元に、次のステップを検討してください。
- 一致するドメインが1つ以上ある場合: 移行の準備は完了です。
-
一致するドメインがない場合: O365側でのドメインの確認、Zoomアカウント側での関連ドメイン設定、またはその両方が必要な場合があります。
- いずれの場合も、O365管理者に連絡してください。また、使用するドメインのDNSレコードを作成できるアクセス権を持つ組織内担当者様の対応も必要になる場合があります。
- 作業を進める前に、MicrosoftとZoomのドキュメントをよく確認してください。
- O365に検証済みのドメインがない場合には、まずO365アカウントで少なくとも1つのドメインを検証し、その後同じドメインをZoomアカウントの関連ドメインとして設定する手順が必要になります。設定手順については以下のドキュメントをご確認ください。
Microsoft O365: Add your custom domain - Microsoft Entra | Microsoft Learn
Zoom: こちらの弊社記事をご確認ください
- ドメインが一致していないが、O365側で検証済みのドメインが1つ以上ある場合: 同じドメインをZoomアカウント側の関連ドメインとして設定します。設定内容はこちらの弊社記事をご確認ください。
移行手順を決定する
移行の手順は、現在利用中のカレンダー連携の複雑さや、数によって異なります。
重要なことは、Zoom Roomsとワークスペース予約はカレンダー連携を共有しているのに対し、Enhanced API Connectorで管理されている Cisco/Polycomルームは別々に設定されるという点です。
Zoom Roomsとワークスペース予約、および Enhanced API Connectorで管理されている Cisco/Polycomルームは、[Graph API + アプリケーション権限]を使って、O365とのカレンダー連携を同時に設定できます。ただし、どちらも特定の O365 テナントに対して、[Graph API + アプリケーション権限]を使用したカレンダー連携は1つのみ設定できます。
Zoom Rooms、ワークスペース予約またはEnhanced API Connectorで管理される Cisco/Polycomルームのカレンダー連携が1つのみ影響を受けていると確認できた場合、直接Microsoft Graph API + アプリケーション権限に移行できます。以下セクションをご参照ください。
[Graph API + アプリケーションの権限]設定への直接移行を行う
複数のカレンダーサービス連携を利用している場合、移行後にいくつかの連携を実行する必要があります。その場合は以下のセクションをご参照ください。
[Graph API + アプリケーションの権限]設定への直接移行を行う
ほとんどの場合、Zoom Roomsとワークスペース予約で利用されているカレンダー連携の直接移行は非常に簡単です。Zoomは、メンテナンスウィンドウの間に移行を実行することをお勧めしますが、移行を完了する際に予想されるダウンタイムはありません。
ワークスペース予約を使用している場合、既存のカレンダーサービスを再認証するために以下の手順を必ず実行してください。新しいカレンダーサービスを作成すると、予約に影響を与える可能性があります。
注:Cisco/Polycomルームにて利用されているカレンダー連携についても以下記載の手順にて移行が可能です。[Cisco/Polycomルーム]のページ上部にある[Calendar Integration]を選択し、以下手順を実施してください。
事前準備
[Graph API + アプリケーションの権限]設定への移行の前提条件セクションに記載されているように、[Graph API + アプリケーションの権限]設定を使用してO365とのカレンダー連携を設定するには、Zoomアカウントに、O365アカウントで検証したカスタムドメインと一致する関連ドメインが少なくとも1つ必要です。
関連ドメインと確認済みカスタムドメインの準備セクションの手順を完了し、O365アカウントで検証済みのドメインとZoomアカウントの関連ドメインが少なくとも1つ一致することを確認するまで、手順を進めることはできません。
カレンダー連携による特定のカレンダーリソース(Zoomルームやワークスペースのカレンダーリソースなど)へのアクセスを制限したい場合は、オプションでExchange Onlineのアプリケーションの役割ベースのアクセス制御を適用することもできます。この操作は、連携を完了した後で行ってください。
移行を実施する
注:Zoomは、事前にスケジュールされたメンテナンスウィンドウの間に移行を実行することをお勧めしますが、移行を完了する際に予想されるダウンタイムはありません
以下の手順に従い、[Graph API + アプリケーションの権限]設定への移行を実施してください。
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [ルーム管理]を選択し、[カレンダー連携]を選択します。
注: ワークスペース予約のみを利用している場合、[ワークスペース管理]、[カレンダー連携]の順に選択します。 - [External Calendar Service]の表で、次のいずれかのタイプの各カレンダーサービスをメモします:
- Office 365
- Office 365 global services
- Office 365 operated by 21Vianet
- Office 365 Government Community Cloud (GCC) High
- 右端にある[再認可]ボタンを選択します。
- 表示されるカレンダーサービスの編集ページで、Exchange Web Services(EWS)のチェックを外し、Graph APIを選択します。
- 次に、[アカウント権限タイプ]で[アプリケーションの権限]が選択されていることを確認します。
- [認可]を選択すると、Microsoft O365アカウントへのログインにリダイレクトされます。 [Graph API + アプリケーションの権限]設定への移行の前提条件セクションに記載されているように、グローバル管理者またはクラウドアプリケーション管理者の組み込みロールを持つMicrosoft O365管理者としてログインする必要があります。
注:前述のとおり、Zoomでは、専用のサービスアカウントを使用してMicrosoft O365アカウントにログインし、認証ステップを実行することは推奨していません。 - ログイン後、MS Graph APIアプリの許可アプリを使用したZoomカレンダー連携によって要求された許可が表示されます。[承諾]を選択して次に進みます。
[管理者の承認が必要]というページが表示された場合は、トラブルシューティングセクションを参照してください。 - Zoom管理ポータルに戻り、Microsoft Graph API + アプリケーションのアクセス許可を使用したカレンダー連携が開始されます。
エラーメッセージが表示された場合は、トラブルシューティングセクションを参照してください。
このカレンダーサービスで管理されているZoom Roomsとワークスペースのカレンダーリソースでは、以降[Graph API + アプリケーションの権限]が使用されるようになります。
また、手順3で[Graph API + アプリケーションの権限]に移行したカレンダーサービスで使用されていた既存のO365専用サービスアカウントは、[Graph API + アプリケーションの権限]に移行すると使用されなくなるため、安全に削除することができます。O365管理者に相談し、この専用サービスアカウントが他の目的で使用されていないことを確認してから、削除してください。
影響を受けるカレンダー連携が複数ある場合の移行手順
Zoom Roomsとワークスペース予約のカレンダー連携では[Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]を利用して、複数のO365カレンダーサービスに対しそれぞれ独立した形での連携がサポートされています。
なお、[Graph API + アプリケーションの権限]を使用したO365とのカレンダー連携は、単一の連携のみがサポートされています。
そのため、[Graph API + アプリケーションの権限]を使用したO365とのカレンダー連携への完全移行には、いくつかの作業が必要になります。
注: 以下では、影響を受けるカレンダーサービスのカレンダーリソースを検出し、手動で再割り当てすることによって、手動で連携を実行する方法を説明します。CSVを使用してZoom Roomsおよび ワークスペースをエクスポートおよびインポートする方法をご存知の管理者、またはZoom Roomsおよび Workspaces REST APIの知見がある管理者は、以下の手順1~4を実行した後、CSVまたはREST API機能を使用してZoom Roomsおよびワークスペースをエクスポートまたはインポートし、カレンダーリソースの再割り当てを実行することで、同様の設定が可能です。
CSVまたはREST API機能を使用したZoom Roomsおよびワークスペースのエクスポートおよびインポートに習熟している場合のみ、それら機能の利用が推奨されます。
手動で統合を行う場合、以下の手順に従ってください
注: Cisco/Polycomルームにて利用されているカレンダー連携についても以下記載の手順にて手動での移行が可能です。[Cisco/Polycomルーム]のページ上部にある[Calendar Integration]を選択し、以下手順を実施してください。
- Zoom Webポータルにサインインします。
- [ルーム管理]を選択し、[カレンダー連携]を選択します。
注: ワークスペース予約のみを利用している場合、[ワークスペース管理]、[カレンダー連携]の順に選択します。 - [External Calendar Service]の表で、影響を受けるカレンダーサービスのうち、 [Exchange Web Services(EWS) + アプリレベルの借用]で設定が行われているものを確認し、[Graph API + アプリケーションの権限]に移行する予定のものをすべて表示します。
- 影響を受ける各カレンダーサービスの[カレンダーリソース]列を確認し、[割り当て済]となっているカレンダーリソース数を記録します。
- 以下の手順10での連携を検証するために、影響を受けるすべてのカレンダーサービスにて割り当て済となっているリソースの合計を計算します。
- 最初に[Graph API + アプリケーションの権限]に移行するために、既存のカレンダーサービスの 1つを選択します。作業負担を減らすため、最も多くのカレンダーリソースが割り当てられているカレンダーサービスを選択することが推奨されます。
- 手順3-3で選択したカレンダーサービスに対し、[Graph API + アプリケーションの権限]への移行を行います。移行方法については[Graph API + アプリケーションの権限]設定への直接移行を行うセクションをご確認ください。
- 上記手順で移行を行ったものを除く、既存のカレンダーサービスとしてリストされている他のカレンダーサービスについて、以下の手順を実行します:
- [カレンダーリソース]列を確認し、[割り当て済]となっているカレンダーリソース数を記録します。
- [X合計、Y割り当て済]のリンクを選択して、そのカレンダーサービス内のリソース割り当てを表示します。
- リストされた各カレンダーリソースについて以下確認を行います
- カレンダーリソースの値を確認してください(メールアドレス形式で表示されています)
- [割当先]の値を確認してください。カレンダーリソースの[割当先]の値が[未割り当て]の場合は、何もする必要はありません。カレンダーリソースの割り当て先が表示されている場合、そのカレンダーリソースは、対応するZoom Rooms等に割り当てられています。カレンダー サービス、カレンダーリソースの割り当ては、後でZoom Webポータルの[ルーム管理]または[ワークスペース管理]画面より変更します。
- カレンダーリソースのページが複数ある場合は、上記手順を繰り返し、各ページにアクセスし確認を実施します。
- [既存のカレンダーサービス]としてリストされている、他のカレンダーサービスに関しても同様の手順を繰り返します。
- 左側のナビゲーションメニューから[ルーム管理]、[Zoom Rooms]を選択します。
ワークスペース予約サービスのみを利用している場合、[ルーム管理]は利用可能なメニューではありません。手順8にてワークスペース側の設定変更に進みます。
手順5-6で確認を行ったZoom Roomsに対し、次の手順を実行します:- Zoom Roomsのリストの下にある検索ボックスを使用して、該当のZoom Roomの名前を検索します。
- 該当するZoom Roomsが見つかった場合は、そのルームの[ルーム設定]を選択します。
- [カレンダー]設定の画面まで下にスクロールします。
- 以下の様に、カレンダーサービスを[Graph API + アプリケーションの権限]への移行時に作成されたカレンダーサービスに変更します。
カレンダーリソースについては該当のルームに既存で割り当てられていたカレンダーリソース(電子メール形式)と一致するように変更します。 - 各Zoom Roomsに対し同様に対応するカレンダーリソースの設定を行います。
- Zoom Roomsのリストの下にある検索ボックスを使用して、該当のZoom Roomの名前を検索します。
- ワークスペース予約を利用している場合は以下の手順を実施します。[ワークスペース管理]、[ワークスペース]を選択します。[ワークスペース]タブを選択することで、アカウント内の全てのワークスペースが一覧で表示されます。
手順5-6で確認を行ったワークスペースに対し、次の手順を実行します:
- ワークスペースのリストの下にある検索ボックスを使用して、該当のZoom Roomの名前を検索します。
- 該当するワークスペースが見つかった場合は、そのワークスペースの横にある[編集]を選択します。
- [カレンダー]設定の画面まで下にスクロールします。
- Zoom Roomsの場合と同様、カレンダーサービスを[Graph API + アプリケーションの権限]への移行時に作成されたカレンダーサービスに変更します。
カレンダーリソースについては該当のルームに既存で割り当てられていたカレンダーリソース(電子メール形式)と一致するように変更します。 - 各ワークスペースに対し同様に対応するカレンダーリソースの設定を行います。
- ワークスペースのリストの下にある検索ボックスを使用して、該当のZoom Roomの名前を検索します。
- [ルーム管理]、[ワークスペース管理]のいずれかを選択し、その後[カレンダー連携]を選択します。
- [External Calendar Service]の表で、影響を受けるカレンダーサービスを確認し、以下確認を行います。
- Zoom Rooms、ワークスペースにて正常に割当先の変更が完了している場合、既存のカレンダーサービス内の[カレンダーリソース]列を確認し、[割り当て済]の項目の値が0となっていることを確認します。
- 割り当てられているカレンダーリソースの数がまだ0でない場合は、割り当てが変更されていないカレンダーリソース、またそれに対応するZoom Roomsもしくはワークスペースを確認し、改めて設定変更を行います。
- 上記の確認と並行し、[Graph API + アプリケーションの権限]への移行時に作成されたカレンダーサービス内で割り当て済となっているカレンダーリソースの数が、手順3-2で確認を行った、移行前に割り当て済みとなっていたカレンダーリソースの数と一致することを確認します。
- Zoom Rooms、ワークスペースにて正常に割当先の変更が完了している場合、既存のカレンダーサービス内の[カレンダーリソース]列を確認し、[割り当て済]の項目の値が0となっていることを確認します。
- 割り当て済のカレンダーリソースが0になった、カレンダーサービスに関しては削除が可能です。
- 既存のカレンダーサービスにて使用されていたO365専用サービスアカウントは、カレンダーリソースの割り当てが解除された影響で使用されなくなったため、安全に削除できます。O365管理者に相談し、これらの専用サービスアカウントが他の目的で使用されていないことを確認し、安全に削除してください。
- また、手順4にて移行作業を行い[Graph API + アプリケーションの権限]に移行したカレンダーサービスで使用されていたO365専用サービスアカウントについても、[Graph API + アプリケーションの権限]への移行後は使用されなくなるため、安全な削除が可能です。O365管理者に相談して、この専用サービスアカウントが他の目的で使用されていないことを確認し、安全に削除してください。
これでZoom Roomsとワークスペースの連携は完了です。
トラブルシューティング
[認証]を選択してMicrosoft O365にログインしましたが、[管理者の承認が必要です]というページが表示されました。
このエラーは、Microsoft O365グローバル管理者またはクラウドアプリケーション管理者の組み込みロールを持たない管理者またはユーザーとしてMicrosoft O365サービスにログインしたことを示しています。移行の前提条件セクションに記載されているように、Zoomカレンダー統合でMS Graph APIアプリの権限要求を承認するには、Microsoft O365のグローバル管理者またはクラウドアプリケーション管理者の組み込みロールを持つ管理者アカウントでログインする必要があります。
ページ内の[管理者アカウントをお持ちですか?そのアカウントでログイン]リンクを選択し、必要な組み込みロールを持つO365管理者アカウントとしてログインします。
注:すでにO365にログインしていたり、認証情報がキャッシュされているために、Microsoft O365へのログインが要求されていない可能性があります。ログインが要求されたことを確認するには、プライベートモードまたはゲストモードのブラウザを使用してZoom Webポータルにログインし、再度カレンダーサービスの認証を行ってください。
Zoomカレンダー統合でMS Graph APIアプリの権限要求を承認した際に、エラーメッセージ:「O365アカウントの認証済みドメインが、Zoomアカウントに関連付けられたドメインのどれとも一致しません」が表示されました。
このエラーは、O365検証済みドメインのセットとZoomアカウント関連ドメインのセットの間に、一致するドメインが少なくとも1つ存在しないことを示しています。関連ドメインと検証済みカスタムドメインの準備セクションを改めてご確認頂き、その後再度移行を行ってください。
この記事は「Advance notice of end of support for Microsoft Exchange Web Services + Application Impersonation」を元に作成されました。
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