概要
Zoom Roomsでは、追加のインフラやライセンスを必要とせずに、Zoom RoomsデバイスからMicrosoft Teamsでのミーティングへの直接ゲスト参加が可能です。Microsoft Teamsミーティングに接続する場合、以前はTeamsミーティングのホストがMicrosoft Cloud Video Interopサードパーティサービスを利用する必要がありました。
この記事は以下の内容を含んでいます。
前提条件
Zoom Rooms
- オーナーアカウント、管理者権限、またはZoom Roomsの編集アクセス権を持つカスタムロール
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Microsoft Teams WebクライアントまたはSIPベースの相互運用性を使用するZoom Rooms
- Windows用Zoom Rooms:グローバル最小バージョン以降
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macOS用Zoom Rooms:グローバル最小バージョン以降
- macOSバージョンが10.15.x以上である必要があります。
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Zoom Rooms Appliance:グローバル最小バージョン以降
- サポートされているZoom Roomsアプライアンスデバイスのリストも参照してください。
- AndroidおよびiOS用Zoom Roomsコントローラー:グローバル最小バージョン以降
- Google、Exchange 2010、Exchange 2013以降、またはOffice365とのカレンダーの統合
Zoom Roomsデバイスのサポート
以下のZoom Roomsアプライアンスにて、Microsoft Teams Webクライアントの相互運用性がサポートされています。
- Neat Bar、Neat Bar Pro、Neat Board、Neat Frame
- Logitech Rallybar、Logitech Rallybar mini、Logitech Rallybar Huddle、Logitech Tap IP、
Logitech RoomMate - DTEN ME、DTEN D7、DTEN D7X
- Poly X30、Poly X50、Poly X52、Poly X70、Poly G7500、
- Yealink A20、YealinkA30
Microsoft Teams
- 匿名の参加者がTeams会議に参加できるよう設定されている必要があります。
- 以下のTeams関連のファイアウォール設定が構成されていることを確認してください。
- Office365のURLとIPアドレス
- Microsoft TeamsとSkype for Business Onlineに関係するIPアドレス範囲
- Microsoft 365 CommonとOffice Onlineに関係するIPアドレス範囲
- Zoom RoomsからTeams会議を開始する場合は、匿名ユーザーとダイヤルインユーザーがミーティングを開始できる設定が有効化されている必要があります。
- SIPベースの相互運用性を使用するには、Microsoft Teamsの会議ホスト(サードパーティの場合もある)が、サードパーティのMicrosoft CVIプロバイダからMicrosoft Cloud Video Interop(CVI)のサブスクリプションを取得している必要があり、Microsoft Teamsの会議招待には、SIP URIを含む「ビデオ会議デバイスで参加」情報セクションが含まれている必要があります。
注:本機能で以下のTeamsミーティングはサポートされていません。
- 無料のTeamsミーティング
- 21Vianet(中国)が運営するMicrosoft 365およびOffice 365 DoDクラウド上のMicrosoftテナントがホストするTeamsミーティング
上記のTeamsミーティングでは"teams.microsoft.com","gov.teams.microsoft.us"ドメインが使用されないため、そちらで確認することが可能です。
直接ゲスト参加機能の有効化
- Zoom Roomsの管理権限を持つユーザーにてZoom Webポータルにサインインします。
- [ルーム管理]>[Zoom Rooms]の順にクリックします。
- 設定するレベルに応じて下記のページを開きます。
- アカウント全体で有効化する場合:[アカウント設定]を開きます。
- ルームレベルで設定する場合:ルーム一覧から設定を有効化するルームのルーム名をクリック後、[ルーム設定]を開きます。
- その他の階層で設定する場合:設定を有効化する階層名をクリックし、その設定を開きます。Zoom Roomsの階層構造の作成や設定については「Zoom Roomsの階層構造」をご確認ください。
- [ミーティング]タブ内の[Zoom Roomsの相互運用性をサポートする]を有効化します。
注:ロックアイコンを有効化することで、配下のZoom Roomsに対し設定を必須にすることが可能です。 - [Microsoft Teamsミーティングへの参加をサポートする]を有効化します。
注:- 個々のZoom Roomsで、Zoom Roomsとして参加する際にMicrosoft Teams会議参加者リストで表示されるゲスト名と電子メールを設定できます。
- [Zoom Roomsからウェブクライアントを使用してMicrosoft Teamsミーティングに参加することをサポートする]の項目を有効化することで、Microsoft Teamsミーティングへのダイレクトゲスト参加が可能になります。
- [ホーム画面にアドホック参加ボタンを表示する]の項目を有効化することで、Microsoft Teams 参加ボタンがルームコントローラーまたはタッチディスプレイに表示されます。
- [接続方法の優先順位]で、変更するオプションの横にある上下の矢印をクリックします。
注:ダイヤルSIPオプションを優先しても、Microsoft Teams Cloud Video Interop(CVI)情報が会議に存在しない場合、ダイレクトゲスト参加がバックアップとして使用されます。
Teams会議に参加する
スケジュールされたTeamsミーティングに参加する
- 以下の画像のように、Zoom Roomsと連携された会議室リソースを含んだ状態でTeams会議を有効化した予定を作成します。
- Zoom Roomsが予定の招待状を受信すると、Zoom Roomsのコントローラーの[ミーティング]の項目に[参加]のボタンが表示されます。
注:
- 以下の方法でZoom RoomsをTeamsミーティングに招待することも可能です。
- Zoom Roomsに紐づけられたカレンダーサービスを参加者に追加し、Teamsミーティングの招待を行う
- サードパーティから受信したTeamsミーティングへの招待をZoom Roomsに紐づけられたカレンダーサービスに転送する
- Zoom Roomsに紐づけられたカレンダーサービスにて新規のスケジュールを作成し、その本文に、サードパーティから受信したTeamsミーティングへの招待に記載されている本文全体(ミーティングへの参加URL等を含む)の内容をコピー&ペーストする
- 招待を転送するには、Microsoft Office 365またはExchangeの設定を変更する必要がある場合があります。Googleカレンダーの場合、転送はできませんが、適切な権限を持つユーザーは、適切な部屋を追加するか、会議室カレンダーに会議を複製することができます。
Zoom RoomsデバイスからアドホックでTeamsミーティングに参加する
MS Teams Webクライアントを有効にしている場合、Microsoft Teamsミーティングにアドホックで参加できます:
- コントローラーまたはZoom Rooms for TouchディスプレイのMicrosoft Teamsボタンを押します。
- Microsoft TeamsミーティングのミーティングIDを入力し、[参加]を押します。
Microsoft Teamsミーティングのパスコードを入力し、OKを押します。
注:参加プロセスには、Zoomミーティングに参加するよりも時間がかかります。
ミーティング参加後について
- [参加]をタップすると会議に参加することができます。コントローラーには下記の画面が表示されます。
- マイクのミュート/ミュート解除
- ビデオを停止/ビデオを開始する
- コンテンツの共有
- カメラコントロールの設定
- ミーティングからの退出
- 音量
注:画面共有などの参加者のコンテンツを他の参加者へ共有するためには、Microsoft Teamsクライアントにアクセスする必要があります。Zoom RoomsがMicrosoft Teams会議に参加している間は、Zoom Roomsのワイヤレス共有機能は利用できません。
トラブルシューティング
Zoom Roomsコントローラの会議リストで、[音声で参加]が表示されるか、[参加]ボタンが表示されない場合
- 上記の直接ゲスト参加機能の有効化のセクションで記載されているように、[Zoom Roomsの相互運用性をサポートする]と[Microsoft Teamsミーティングへの参加をサポートする]の項目が、該当のZoom Roomsの[ルーム設定]で有効になっていることを確認します。
- Zoom Roomsのカレンダー統合にOffice 365またはMicrosoft Exchangeを使用している場合、Zoom Roomsがカレンダーの招待本文からMS Teamsの会議情報を読み取ることができるように、該当の会議リソースにおける"deletecomments"自動カレンダー処理オプションが"$False"に設定されていることを確認してください。設定内容の変更、確認についてはこちらの記事をご確認ください。
- 元のMicrosoft TeamsミーティングのURLを書き換えるリンクフィルタリングや[セーフリンク]サービスを利用しているユーザーは、Microsoft Teams Webクライアントの相互運用性を利用できません。Zoom Roomsに参加ボタンを表示するには、元のリンクを保持する必要があります。Proofpoint URL Defenseをご利用のお客様は、こちらの手順に従って、teams.microsoft.comのURLをセーフリストに登録することができます。同様のURL「セーフリンク」サービスをご利用のお客様は、teams.microsoft.comおよびgov.teams.microsoft.usのURLをセーフリストに登録する必要があります。
- TeamsのURLに、"teams.live.com"等のドメインではなく、"teams.microsoft.com"または"gov.teams.microsoft.us"のドメインが含まれていることを確認してください。Microsoft Teams Webクライアントの相互運用性機能は、"teams.microsoft.com"または"gov.teams.microsoft.us"でホストされている会議のみをサポートします。
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Teams会議を外部のサードパーティから受信した後にZoom Roomに転送を行う際、Zoom Rooms とOffice 365またはMicrosoft Exchangeのカレンダーサービスを連携している場合、デフォルトのO365/Exchange設定では、カレンダーリソースは転送されたミーティング情報を暗黙で拒否します。O365/Exchangeの自動カレンダー処理設定を変更することで、これらのメッセージがカレンダーリソースに転送されるよう設定が可能です。Office 365の設定で自動カレンダー処理オプション[ProcessExternalMeetingMessages]が"True"に設定されている場合、直接送信された招待状と転送された招待状の両方がカレンダーリソースで受け入れられます。別の方法として、ユーザーは、Teamsミーティングの招待文をコピーして、Zoom Roomに関連付けられたカレンダーリソース内の新規スケジュール本文に貼り付けることができます。
外部サードパーティのカレンダー招待の直接招待と転送を許可するためのPowerShellでのコマンド設定例は以下をご確認ください
Set-CalendarProcessing -Identity "<room_name>" -AddOrganizerToSubject $false -OrganizerInfo $true -DeleteComments $false -DeleteSubject $false -RemovePrivateProperty $false -ProcessExternalMeetingMessages $True
Zoom Roomsコントローラーに[参加]ボタンが表示されている場合
- Zoom Roomsコントローラー側で[参加]ボタンが表示されているにもかかわらず、Teams会議に参加しようとして失敗する場合は、ファイアウォールやその他のネットワークセキュリティの問題がMicrosoft Teams Webクライアントサービスへの接続を妨害している可能性があります。ファイアウォールがMicrosoft Teamsのファイアウォール要件を実装していることを確認してください。Office 365のURLとIPアドレスの範囲、特にSkype for Business OnlineとMicrosoft Teams、Microsoft 365 CommonとOffice Onlineの範囲を含めてください。
- Microsoft Teams会議ホストは、会議のゲストアクセスを許可する必要があります。この設定は、会議ホストのMicrosoft Teamsサービスの管理者が確認し、必要に応じて変更することができます。Microsoft Teamsゲストアクセスの詳細については、こちらを参照してください。
- Microsoft Teams会議のホストは、Zoom Interopを使用しているZoomルームなどのゲストをMicrosoft Teams会議のロビーから入場させるように会議を設定している可能性があります。この場合、ホストまたは別の認証ユーザーが、Zoom RoomをMicrosoft Teams会議に参加させる必要があります。Microsoft Teamsと会議への自動入場に関する詳細は、こちらをご覧ください。
Microsoft Teamsミーティングに参加している場合
- Zoom Rooms for Touch機能を搭載したZoom Roomsデバイス(Neat Board等)からMicrosoft Teamsの会議に参加する場合でも、Zoom Roomsコントローラーから会議の操作(音量調節、ミュートのオンオフ等)を行うことをお勧めします。Zoom Roomsディスプレイ上のUIからMicrosoft Teamsミーティングのコントロールを操作できますが、使用できるコントロールは限られています。
- Microsoft Teams Webクライアントを含むMicrosoft Teamsでは、"simulcast"を使用して、複数のビデオ解像度を他のTeams会議クライアントに送信します。ネットワークの帯域幅や、同じ会議に参加している他のTeams会議クライアントの解像度要求によっては、Zoom Room側で送受信するビデオの解像度が異なる場合があります。すべてのTeams会議クライアントが高解像度ストリームをサポートできる場合、Microsoft Teams Webクライアントの相互運用性を使用するZoom Roomは、Microsoft Teamsから高解像度のビデオストリームを受信します。一方、低解像度を要求する他のTeamsクライアントが存在する場合、Microsoft Teams Webクライアントを使用するZoom Roomは、低解像度で送受信する可能性があります。最大解像度は720pです。
- Zoom RoomsがらTeamsミーティングに参加している際、ミーティングに6人以上の参加者がいる場合でも、最大2x3のレイアウトでギャラリー表示が行われます。
- Zoom RoomsからTeamsミーティングに参加している場合に何らかの問題が発生した場合は、Zoom Roomsデバイス上からMicrosoftへ問題レポートの送信が可能です。
Zoom RoomからTeams会議に参加し、Zoom Roomsコントローラー上の右上の三点リーダーアイコンをタップし、「問題レポートを送信」をタップします。
情報を入力し、[Microsoftに情報を送信]ボックスアイコンがチェックされていることを確認してから、[送信]をタップします。
この記事は「Using Zoom Interop for Microsoft Teams in Zoom Rooms」を元に作成されました。
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