概要
番号ポータビリティ(LNP:Local Number Portability)とは、現在使用している電話番号をそのままに、新しい通信サービスプロバイダーへ移行できる仕組みです。
これにより、電話番号を変更することなく、より適したサービスやコスト削減を目的として通信事業者を切り替えることができます。
このガイドでは、日本国内でZoom Phoneに番号を移行(ポート)する手順を詳しく解説します。
この記事は以下の内容を含んでいます。
- 要件
- リクエスト方法
- 一般的なLNP(番号ポータビリティ)ガイドライン
- 対応プロバイダーとサービス
- ソフトバンク株式会社のサービスに関する追加の LNPガイドライン
- LNPのシナリオ
- LNPのリードタイム
- LNPに関するよくある質問(FAQ)
要件
番号ポータビリティを申請するには、以下の要件を満たしている必要があります:
- KYC(本人確認手続き)を完了・認証済みであること
- アカウントのオーナーまたは管理者の権限を持っていること
- 利用可能なグローバル電話ライセンスがあること
- Zoomアカウントの初期設定が完了していること
リクエスト方法
必要書類をダウンロードして記入
- LOA(委任状)
- LOA(日本語サンプル)
-
ポーティングシート
注:LOAとポート申請フォームは日本語の全角文字(2バイト文字)で記入する必要があります。また一部の情報は漢字とカタカナで記入してください。
申請フォームに入力
こちらのページから申請を行ないます。右上の[Sign in]または[サインイン]からZoomアカウントでサインインし以下の情報を入力してください。
画面を下へスクロールし言語を日本語に変更します。
- リクエストタイプ:[Zoom Phoneナンバーポータビリティ]を選択します。
- 製品:Zoom Phone
- 問題のタイプ:新しい番号ポート
- 移転先の国:Japan
- ポーティングする番号の数:該当する範囲(0-99または100+)を選択
- 件名(入力できません):New Number Port-Japan
- 説明:必要に応じて追加情報を記入
添付書類をアップロード
- 署名済みLOA(手書きまたはデジタル署名可)
- 記入済みのポーティングシート
- 現在のプロバイダーからの最新の請求書のコピー
Zoomによる申請内容の確認
Zoomは申請内容を確認し、リクエストの進捗状況を随時アップデートします。Zoomは現在のサービスプロバイダーに情報の検証を依頼します。
※承認されるか、拒否されるかのどちらかになります。
拒否された場合
- Zoomは拒否の理由を通知します。
- 必要に応じて、現在の通信事業者と連絡を取り、問題を解決する必要があります。
注:拒否された場合、処理にかかる時間が延長される可能性があります。
承認された場合
- Zoomは承認の通知を送り、移行日を知らせます。
- ポートされた番号は、ポーティングの日付以降に利用可能となりZoom Web ポータルで管理できるようになります。
一般的なLNP(番号ポータビリティ)ガイドライン
- Zoom PhoneプロダクトのみがLNPをサポートしています。
- 入力する情報は、現在のプロバイダーで記録されている内容と一致する必要があります。
- 別段の許可がない限り、移行する電話番号は、添付ファイルとしてではなくLNPフォームに記載する必要があります。
- 番号のポータビリティチェックは、リクエストが送信されてからのみ実行できます。プロバイダーにより、番号が移行不可である旨が通知される場合があります。
- ポーティング番号が処理されるポートアクティベーション期間中に、着信通話に関するサービスの一部を利用できない場合があります。
- 営業時間外、週末、現地の祝日、月末における番号の移行には対応していません。
- LNPリクエストが100件を超える場合、リクエストをバッチに分割し、15営業日間隔の異なる日付でポートする必要があります。
- ポートされた番号を有効にする前に、該当の場所/番号に対して必要なKYCプロセスを完了してください。
- Zoomは、処理期間の長期化を避けるため、KYCプロセスを完了してからポートリクエストを送信いただくよう求めています。
- LNPリクエストをキャンセルできるのは、稼働予定日の3営業日前までです。
- 以下のリストは、0ABJ番号がLNPに対して有効となるサポート対象プロバイダーとサービスの組み合わせを示しています。
対応プロバイダーとサービス
以下のプロバイダーの0ABJ番号はLNP(番号ポータビリティ)の対象です。
通信事業者(Donor Carrier) | サービス名(Service Name) |
NTT東日本 | ひかり電話/加入電話 |
NTT西日本 | ひかり電話/加入電話 |
KDDI株式会社 | auオフィス番号/auひかり/WebexCallingなど 光ダイレクト タイプS/Sa以外 光ダイレクト タイプS/Sa |
NTTコミュニケーションズ株式会社 | ダイレクトコール/自宅電話/IP Voice/IP Voice(ワンナンバー) |
中部テレコミュニケーション株式会社 | ctc IPセントレックス/コミュファ光電話/ビジネスコミュファ電話/光電話プラスなど |
株式会社オプテージ | eo光電話/光電話オフィスなど |
株式会社エネコム | メガ・エッグビジネス光電話/メガ・エッグ光電話 |
株式会社QTnet | BBIQ光電話/QT PRO光電話 |
株式会社STNet | ピカラ光でんわ |
楽天モバイル株式会社 | ー |
アルテリア・ネットワークス株式会社 | UCOM |
株式会社トークネット | |
Zip Telecom株式会社 | |
Coltテクノロジーサービス株式会社 | |
株式会社アイ・ピー・エス・プロ | |
株式会社産通 | |
大江戸テレコム株式会社 | |
Twilio |
ソフトバンク株式会社のサービスに関する追加の LNPガイドライン
以下の移行元キャリアのリストからポーティングする場合は、追加の手順が必要になります。
移行元キャリア | サービス名 |
ソフトバンク株式会社 | ダイヤルパッド |
ソフトバンク株式会社 | UniTalk |
ソフトバンク株式会社 | おとく光電話 |
ソフトバンク株式会社 | おとくライン |
ソフトバンク株式会社 |
ポーティングにあたり、サービス停止の時間帯(1日分)が想定されます。このサービス停止は、稼働日前日の午後5時~午前11時(現地時間)に発生します(リクエストの複雑さによっては延長されることもあります)。
ソフトバンク株式会社を移行元とするLNPリクエストをキャンセルできるのは、稼働予定日の5営業日前までです。
LNPのシナリオ
日本の場合、電話番号は1つの親(メイン)番号と1つ以上の子番号で構成されるグループに含めることができます。こちらの情報については、LNPフォームへの記載が必要になります。ポートインリクエストを送信する際には、次のシナリオを考慮する必要があります。
シナリオ | コメント | ソリューション |
グループ全体をポートイン:親番号とすべての子番号が対象 | サポート対象 | |
親番号を除く1つ以上の子番号をポートイン | サポート対象 | |
親番号のみをポートイン | サポート対象(条件付き) |
|
親番号を子番号とともにポートイン(一部子番号はポート対象外) | サポート対象(条件付き) |
|
異なるLNP稼働日をリクエストしてグループ内の番号をポートイン | サポート対象外 | グループ内の番号は同じ日付でポートされます(100件を超える番号のポートを除く) |
機能(ボイスワープ、AISなど)が設定された子番号をポートイン | サポート対象外 | 現在のプロバイダーに機能の削除を依頼するか、グループ内のすべての番号をポートしてください |
LNPのリードタイム
日本における電話番号ポートのリードタイムは、規制要件やチェーン内サプライヤーの対応速度により異なります。このプロセスは、提供される情報の精度にもよります。お客様には、リクエストの進捗状況を随時お知らせします。
- ポーティング期間として最大15営業日かかる場合があります(リクエスト件数や複雑さによる)。
- ポーティングをアクティベートする場合、固定の対応期間(以下)が設定されていますが、これはリクエストの複雑さに応じて延長される可能性があります。
固定の対応期間:月曜日から金曜日の9:00~14:00(日本時間)
注:番号の移行当日、移行元のキャリアから番号がポートされるアクティベート期間に着信サービスの一部が利用できなくなる可能性があります。想定されるリードタイム前後にポーティングを実行できます。
LNPに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 申請後、どれくらいで結果がわかる?
- 最大5営業日かかる場合があります。
- リクエスト送信日から6営業日目以降に状況確認が可能です。
Q2. LNPのリードタイムが長いのはなぜ?
- 政府規制のフレームワークに基づき、各キャリアのビジネスルールに沿って決定されます。
- ポートリクエストの複雑さによってリードタイムは異なります。
- 現在のサービスプロバイダーによっては、LNPリクエストに対し、高度な検証や事務手続きが必要となる場合があります。
- Zoomは、お客様がLNP稼働日に向けて十分な準備時間を確保できるよう努めています。
- 提示されているリードタイムは、お客様のニーズを考慮したスケジュールになっています。
Q3. LNPリクエストのステータスを確認する方法は?
- LNPリクエスト送信後、1営業日後にZoom Phoneのオンラインアカウントで確認できます。
- [割り当て解除]タブに[保留中の番号]として表示されます。
- 4営業日ごと、または関連するアップデートがある場合に通知が送られます。
Q4. 既存のLNP注文に番号を追加・削除できる?
- できません。
- 変更する場合、キャンセル後、プロセス全体を初めからやり直してください。
Q5. LNP稼働日を早めることはできる?
- できません。
- 業界の規則上、日程の前倒しは対応不可です。
Q6. LNPのリクエストをキャンセルしたい場合は?
- 既存のLNPチケット(メールスレッド)に返信し、LNPリクエストをキャンセルする旨をLNPチームに通知してください。
- リクエストは、ポートの日付が設定された後のみキャンセルできます。
- キャンセル期限は以下のとおりです。
- 通常のプロバイダー:ポート予定日の3営業日前まで
- ソフトバンク株式会社の場合:ポート予定日の5営業日前まで
Q7. なぜ稼働日を月末にスケジュールできないの?
- キャリア側でLNP(番号ポータビリティ)に関するすべての処理記録を更新する必要があるためです。
- その際、請求処理や記録の追跡も行うため、月末のポートは対応できません。
Q8. Zoomは完了済みのLNPリクエストをキャンセルできる?
- いいえ、キャンセルはできません。
- 一度ポートが完了すると、元のプロバイダーへ戻すことはできません。
- 元のプロバイダーに戻したい場合は、直接プロバイダーに連絡し、新たにLNPを申請してください。
Q9. Zoom LNPチームの営業時間は?
- 営業時間:9:00~18:00(日本時間)です。
- 週末・祝日は休業となります。
Q10. 週末・営業時間外・祝日のLNP稼働日をリクエストできる?
- いいえ、リクエストできません。
- LNPの実施は、月曜日~金曜日(9:00~14:00)の営業日のみです。
Q11. LNPの稼働日を再スケジュールできる?
- はい、可能ですが時間がかかります。
- 現在のリクエストをキャンセルし、新しいリクエストを再送信する必要があります。
- そのため、ポートのプロセスが最初からやり直しになり、時間が余計にかかります。
Q12. リクエストが拒否された場合、なぜプロバイダーに連絡する必要があるのですか?
- LNPリクエストの拒否は珍しいことではなく、通常のプロセスの一部です。
- Zoomは、お客様が手間をかけずに済むよう、可能な限り拒否理由の解決を試みます。
- ただし、「登録情報の不一致」が拒否の理由の場合、Zoomにはお客様の情報を取得する権限がありません。そのため、お客様ご自身で現在のプロバイダーに問い合わせ、情報を修正する必要があります。
こちらの記事は、以下の記事を基に作成しました。
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